JR宝塚線(福知山線)の運転再開に思う。
今日の始発から、多大な犠牲者を出したJR宝塚線の不通区間(尼崎〜宝塚間)が
運転を再開した。
直線とカーブでの最高速度を抑えて、駅での停車時間に余裕を持たせたダイヤとして
再出発を切ったわけだが、それでもJR西日本のスピード重視には各所から厳しい視線が向けられている。
ちなみに、わたしは先日東京へ出かけた際に、JR中央東線の東京〜八王子間と京王本線の京王八王子〜新宿間をそれぞれ利用したが、同じ東京都内ながら大阪〜京都間程度の距離のあるこの区間をJR東日本の中央特快は約45分(新宿〜八王子間)・京王電鉄の特急は約35分で走る。
途中区間で、かなりスピードを落とす箇所もあり、JR西日本の新快速ならこの距離(大阪〜京都間)を27分で走るが、それぞれ8分〜18分も遅い。
新宿駅と八王子駅以外は、まったく並行する区間のない両線であるが、私鉄の方が約10分早いというのも首都圏の特色なのかも知れない。
もちろん、関西圏のようにこの逆という区間も多数あると思うが、私が利用した平日の昼間でもこのような開きがあり、更に平日の朝ラッシュ時の八王子→新宿ともなれば本数勝負になる分、所要時間は更に延びる。
昼間の中央特快よりも朝ラッシュ時の停車駅が少ない通勤特快の方が所要時間が長いのも立川→東京間でかなりの過密ダイヤになるからに他ならない。
今回の脱線事故でもJR宝塚線の過密ダイヤが批判されたが、『過密ダイヤが問題』なのではなく、『過密ダイヤなのにスピード重視』だったから事故に繋がったという方を厳しく見るべきだろう。
関西も今後通勤圏内が郊外へ拡大していくのなら、平日ラッシュ時の過密ダイヤの元祖である、首都圏のダイヤ編成を見習って、もっと所要時間よりも本数のみ(千鳥運転などで所要時間は長いものの不便さは少ない工夫を凝らす)の勝負で安全運転を重視するのが一番だと思う。